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映画の部屋


【ハウルの動く城】(2004年・スタジオジブリ)
【インサイド・マン】(2006年・アメリカ)
【フィラデルフィア】(1993年・アメリカ)
【紳士協定】(1947年・アメリカ)
【クリムゾン・リバー2】(2004年・フランス)
【グッドナイト・アンド・グッドラック】(2005年・アメリカ)
【わたしが美しくなった100の秘密】(1999年・アメリカ)
【心の旅路】(1942年・アメリカ)
【アザー・ファイナル】(2002年・オランダ・日本合作)

アザー・ファイナル(2002年・オランダ・日本合作)

今年はサッカーのワールドカップが開かれる。それに合わせたんやろうけど、お正月に「アザー・ファイナル」(2002年・オランダ・日本合作)をテレビで放送していた。昨日、ようやくビデオを見ました。

203カ国が参加しているFIFAの202位ブータンと203位モントセラトの「最下位決定戦」のドキュメント。それぞれの国が「それって、どこの国?」というところから始まるのが面白いね。

もともと、予選で敗退したオランダの1プロデューサーの思い付きから始まったこの試合。「負けることの悔しさ」から出発してるのがいいですね。「負け続けてるチームもあるのか」「下には下がいて」最下位チームの試合を企画するんですね。

試合の実現には思いのほか困難がつきまとって。コーチが居なくなった。監督が急死した。審判がいつの間にかおれへんようになった(信じられんなあ)。ブータン入りしたモントセラトの選手がウィルスに感染した。いやはや。そういう困難を乗り越えて開かれた試合は、やっぱり感動的やな。

スポーツであるかぎり、勝者と敗者がいるわけで、この試合も勝負は無情にも(かなり一方的に)決まってしまうわけやけど、お互いが試合の意義とかを確かめ合うのは、なんか感動的やったな。それがコマーシャリズムと全くかけ離れたところで行われてるところがいいと思ったな。ま、結局はこうやって映画になって、商売にはなってるわけやけど。映画の中で「ナイキやアディダスは、このようなチームにこそお金を出して欲しい」(字幕スーパーでは企業名は出てなかったけど)とはっきり言うてたしな。

こういうのをみると、マスコミで取り上げられるスポーツっていうのは、そのスポーツのほんの一部分、頂点のその先のほんのちょっとした部分でしかないねんなってことが分かる。それに熱狂してるのはわしらやねんけど。

(2006/1/14)

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心の旅路(1942年・アメリカ)

久々に

映画のページを書くのも久しぶり。しばらく映画を見ていなかった、のではなく、書くのが面倒だったんですな。なにしろ映画のことを書くとなると、主演はだれそれで監督はだれそれで、あらすじはこんなんで・・・・などという要約が難しくてね。それを書き出すとほとんどそれだけで終わってしまいそうな気になるんですね。しかも正確に書こうと思ったら、いろんな資料を揃えないといけないし。そんな、めんどくさい。

しかしまあ、そういう資料をちゃんと揃えて書かないといけないというルールも無いわけで。そういう詳しい内容というか、詳細なデータはネットを検索すればいっぱい出てくるからね。少々舌足らずでも、とにかく見た映画の感想を書き留めておくのがいいかも。もちろん自分のためにね。

「心の旅路」っていうのは全然知らん映画やったな。Yahoo動画で配信されているのを見ました。ぶたこが先に見ていて、「これはええで(^oo^)」と薦めてくれたので見てみました。1942年のアメリカ映画。古い。モノクロ。でも映像はきれい。

第一次世界大戦の後遺症で記憶を失った男。終戦のどさくさに紛れて病院から抜け出し、踊り子のポーラと出会います。ポーラはこの男スミスを助けようと、ふたりで田舎町へと引っ越します。そこで結婚し、子供ももうけた二人。しかし、仕事を求めて出かけたリバプールで事故に遭ったスミスは、昔の記憶を取り戻し、逆に記憶を失って以後の記憶を失うんですね。(ああややこしい。)そして、実業家であった父親の跡を継ぐことになるのですが。

メロドラマですなあ。メロドラマといえばすれ違い、と恩田陸も書いてたけど。そういえば「片方が相手のことを覚えていて、もう一方はさっぱりわからない」というのは恩田陸の「ライオンハート」そのままともいえますね。いやもちろん、設定は全然違うけれど。

昔の映画なので、女優さんの写し方とかがまあワンパターンになってるきらいはあるし(いつもソフトフォーカスなんですね)、アングルとかも特別びっくりするようなものはないねんけど。主演のスミス(レイナー)を演じるコールマンの、時々記憶を取り戻しそうになって、ふっと自分がなくなってしまう表情とかは、うまいですねえ。いろんなことが表現できてて、すごいなあと思ったな。

そしてラストの一瞬まで、ひっぱるひっぱる。もうこれでもかっていうくらい、いやっちゅうくらいにひっぱりましてね。見てる方が「あああああ!」と思うシーンが最後の方には満載でしたな。このまま終わるのか?と思わせておいて・・・というラストは、予想していたとおりやったけど、それでもジーンときてしまったな。やっぱりええナア、古いラブストーリーは。


2月も3月もなにも書かへんかったけど、何本か映画は見た。ちょっとずつでもこれから印象に残ったことを書いていこかな。できるだけ、見てすぐに書くことを目標にしよ。でないと忘れてしまうし、日にちを置くとなにより書くのが億劫になるしな。

(2006/4/30)

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わたしが美しくなった100の秘密(1999年・アメリカ)

テレビでも時々面白い映画をやっている

最近、毎週決まったドラマとかを見ることが少なくなったなあ。一昔前は一生懸命、それこそ月曜日は9時からコレ10時からコレ、火曜日は8時からコレ、なんて決まってたんやけど。

最近決まって見てるドラマって「エンタープライズ」だけになってしもた。京都テレビで土曜日の深夜、0時からやってる。スタートレックシリーズの最新(最後?)のやつやけど。前に読売かフジテレビかでやってたけど、中途半端で終わってたんやな。こんどはシリーズの終わりまでやってくれるのかな。

スタートレックの話じゃなくて。その放送が終わってからの話。サンテレビにチャンネルを変えると、映画をやってる。ちょうどエンタープライズが終わった時間から。しょうもない映画も多いねんけど、時々「あれっ?」と思うのも放送する。しょうもなさそうに思っても、暇つぶしに見てたらけっこう面白いのもあったりして。

先週放送していた「わたしが美しくなった100の秘密」は、字幕放送やったから、ちょっと英語の勉強にもなるかなと思って、内容はどうせたいしたことないやろうと思って見始めたのだった。聞いたこともない題名の映画やったしな。

そうそう、この時間帯の映画、けっこう字幕放送が多い。吹き替えよりも予算が少なくて済むのかも知れへんけど、字幕好きの映画好きとしてはうれしいですな。

で、これがけっこう面白かったのだな。最後まで見てしまったよ。夜遅かったけど。

アメリカの田舎町の美人コンテストの話。全米のコンテストに出る、その予選の顛末を描いたブラック・コメディー。町の有力者の娘が、優勝するためにいろいろ手を尽くす。もちろん(?)汚い手も使う。ライバルを殺したり(!)もする。それを、ドキュメンタリーの手法で映像にしていて、とても面白い。

脚本がともかく面白いよなあ。それと、ドキュメンタリータッチで撮ったところも。ちょっと皮肉がキツすぎるところもあるけど、アメリカ映画やからコレくらいは普通かな。好き嫌いはあるでしょうが、僕は好きですね。

主役のキルスティン・ダンストは、のちのスパイダーマンの時よりずっとカワイくて、初め誰かわからんかったわ。

何気なく見たけど、得した気分。まあ自分からお金を払ってみるほどの映画ではないですけど。飛行機の中でやってそうな映画かな。あ、それにしてはギャグがキツすぎるか。

(2006/5/7)

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グッドナイト・アンド・グッドラック(2005年・アメリカ)

見る人を選ぶ映画?

「グッドナイト・アンド・グッドラック」を見に行った。土曜日に梅田まで出る用事があったので、ついでにってことで。ついでっていうのはおかしいなあ。その機会にっていうか。ああ、つまり「めったに梅田なんかには出て行かないけど、行くとしたらそこでしかやってない映画が見られるやん」ということなんやけど。

今年のアカデミー賞に何部門かでノミネートされた映画。レッド・パージ(赤狩り)に異を唱えたCBSのキャスターならびにスタッフたちの話。実話を元にしてる。

もう、はっきりと主張のある映画でね。当時のフィルムも使いながら、ドキュメンタリーのようにつくってあって。もちろんフィクションの部分もあるんやろうけど。

白黒の落ち着いた画面。目線より上がらないアングル。当時の音楽。演奏以外には全く流れない音楽。そうBGMがないんですな。セリフとかぶらない。

さまざまな圧力に屈せずに放送を続けるスタッフ。まあ、かっこよすぎかも。それぞれの内面とか、そういうのはほとんど出てこない。それどころか、それぞれの私生活なんかほとんど(結婚していることを隠しているスタッフを除いて)出てこない。どんな家庭? そんなことはどうでもいいとさえ言いたげで。

いろんな事実を積み上げて積み上げて、抑えた演出で、事実の重みで見せていく映画でね。好き嫌いはあるでしょうが、僕は好きですね。

ただね。当時の時代背景とかがわかっていないと、理解できないところもいっぱいあってね。映画自身はそういう説明とかはいっさい省いていて。だからよけいにリアリティがあるんやけど。

映画のはじめに、赤狩りの説明が日本語であったのは、そういう意味でよかったかも。でもそれだけでは理解でけへんひとも多いでしょうねえ。歴史の教科書には出てくるのかな。たぶん出てこないでしょうねえ。

それと、全然関係ないけど、ヘップナビオの映画館(スクリーン4)は、100席あまりの小劇場やったけど、画面が真っ正面で、スクリーン自体はそんなに大きくないねんけど大きく見える。ええ劇場やったな。昔はここに「北野劇場」とかがあったなあ、などと昔の思い出に少々ひたったりもした。そんな話は、また次の機会に。

(2006/5/21)

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クリムゾン・リバー2(2004年・フランス)

たまには面白くない映画を

昨日テレビでやっていた「クリムゾン・リバー2」は、期待したほどには面白くなかったな。前作の「クリムゾン・リバー」とは、主演のジャン・レノが同じ役で出てるって事ぐらいで、共通点とかはほとんどない。共演者も違ってるしな。

前作は、人間を選別するという大きな陰謀と、それによって人生を踏みにじられた人間による復讐劇という、重くて深みもあって面白みもあるテーマがあってんけど。「2」は、簡単に言えば「財宝探し」の単純なストーリー。そこに聖書の黙示録がどうたら予言がどうたらという、ちょっとした伏線はあるけど、そんなに深みがない。だいたいどういうわけで殺人事件にまで至るのか、説明不足。あのイエスは誰やったんやろなあ。どういう役割があったんやろなあ。クリストファー・リーも、ドイツの何とか省の大臣という役やったけど、結局は個人的な策略やったってことで、宗教的な背景も大きな陰謀もない。ラストの仕掛けもありきたり。ああつまらない。リュック・ベッソンが脚本を書いたというから期待したのに。どうもダメダメやったな。まあ、たまにはダメダメな映画も観ましょう。

まあ、フランス映画が頑張ってるなあという感じはしたけど。それにしても、前作とのギャップがありすぎやな。それとね。ハリウッドのものまねは限界があるってことかな。

(2006/5/22)

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紳士協定(1947年・アメリカ)

2本、書くぞ!

何を息巻いてるんだか。まあ、こうでも書かないと途中で気力が萎えてしまいそうな気がしてね。実際、途中で終わってしまうかも。

ヤフー動画で観た「紳士協定」。昔テレビで観たな。その時はたしかNHKの教育テレビで。あの時は月に1本、名画劇場と言うのをやっていたな。昔の名画を字幕でノーカットで放送していた。あれはよかったなあ。何でなくなってしまったのやら。

でも今は、ネットで無料で観られる時代ですわ。あんまり関係ない話やけど、前まで画面の横の宣伝画面が変わる度に「ぴこっ」と音が鳴っていたのが、今回は聞こえへんかったな。なくなったのか。それは見識だ。

さて。映画は主人公の記者(作家?)が、雑誌に連載する記事として「反ユダヤ主義」をとりあげることに。その記事を書くために、自らを「ユダヤ人」と偽って生活することにするのだが。いわれなき偏見が周りで渦巻くのを、体験することになるんですな。

「反ユダヤ主義」っていうのがどういうものかを、赤裸々に描く・・・というものでもないような。今観るとね。ちょっと中途半端なイメージ。というか、あからさまな差別じゃなくて、こころの奥底にある差別意識をあぶり出すような映画ですな。

主人公は記事のためにユダヤ人のフリをするんやけど、だんだんと差別に対して戦う男になっていくんですね。「黙っていてはだめだ。行動しなくては」というのは、昔観たときは共感できた部分もあってんけど、今観るとどうもねえ。この映画からすでに60年近くの時が過ぎて、それでも偏見は残っている。これはどうでしょう。

反ユダヤ主義をテーマにした映画というと、僕が一番に思い出すのはエドワード・ドミトリク監督の「十字砲火」ですね。これはどっちかっていうとサスペンス仕立てで、偏見と差別を持っている人間は悪、と決めつけているところが分かりやすい。

と思ってネットで検索したら、この2本、同じ年に作られてるんですね。へえっ。反ユダヤ主義が流行ってたのかしらん。

(2006/6/5)

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フィラデルフィア(1993年・アメリカ)

さて「フィラデルフィア」。一ヶ月ほど寝かせてあったな。やっと観れた。こちらは吹き替え。字幕で観たかったな。

トム・ハンクス演じる主人公はやり手の弁護士。しかしある日突然、事務所から解雇される。彼はエイズだった。不当解雇だとして裁判を起こすが。

トム・ハンクスがアカデミー賞を取りましたね。まあ役になりきってるようにもおもうけど。この人の演技はちょっとやりすぎかなと思うところもあるんですけどね。分かりやすすぎるというか。アリアを聴きながら瞑想する(?)シーンは、評判がいいらしいんだけど、ちょっと余計やなあ。あそこだけほかから浮いてるような気がする。主人公が現実逃避しているんだろうけど。劇場で見たらもっと自分も逃避していくような気がするのかなあ。

トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンに注目がいくけれど、脇役の俳優がどれもすばらしい。お母さん、お父さん、友人たち、恋人(アントニオ・バンデラス!)、弁護士事務所のエライさんたち、陪審員たち、裁判長。そういう役どころの人たちがしっかりとしていて、この映画をぐっと引き立ててると思ったな。

エイズに対する偏見についての映画やと思ったけど、ゲイに対する偏見についての映画やってんなあ。最後の臨終のシーンは、ちょっとぐっときたなあ。

(2006/6/5)

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インサイド・マン(2006年・アメリカ)

脇役がいい

ずっと、書こう書こうと思ってた。「インサイド・マン」を観ました。博多のキャナルシティの中にある映画館でね。旅行に行って映画を観るなんてね。都会の旅行の仕方やな。

前評判も良かったので、期待していったけど、いやあ、期待どおり、それ以上の出来やったな。

NYで起こる銀行強盗。犯人グループはその場に居た客と従業員を人質に銀行内に立てこもる。交渉に当たる刑事。秘密を隠そうとする銀行の創設者である会長。会長に雇われて、犯人との交渉に当たることになるやり手の弁護士。犯人グループの目的は何か。会長の秘密とは。

と、なかなか凝った内容に思えるけれど、話の筋としては極めて単純。しかしさすがにスパイク・リー監督。至るところに「仕掛け」があって、しかもこういう映画にはお約束の「どんでん返し」もたっぷり。最後の最後まで飽きさせませんでしたなあ。

いきなり主犯の男のアップ、そして独白から始まって。これどういうことよ。ほんでここはどこ? と思ってしまったら、もうスパイク・リー監督の術中にはまってるって事ですな。しかしこういうはまリ方は、映画を観る楽しみの一つやから、もうたまりませんな。

早い話が、よくあるスマートな犯罪もので。「オーシャズ11」とか「黄金の七人」とか、そういうものの続きにあるような筋立てなんやけど。随所に現代のアメリカの問題が透けて見える。特に人種問題がね。さすがスパイク・リー。人質の人種は種々雑多。「いつもアラブ人に間違われる!」と怒り狂うシーク教徒。その一方、ぶたこが指摘したけれど、銀行強盗がわかって、集まってくる野次馬は全部白人やったんやと。これは気がつけへんかったな。もう一回観る機会があったら確かめてみよう。そういうところ、ちょっとした監督の「遊び」かあるいは「こだわり」かがあるのかもね。

主演のデンゼル・ワシントン。ちょっと太りすぎかなあ。役作りのためやったらしゃあないけど。確かにスマートすぎるとイメージがちょっと違うかもね。弁護士役のジョディ・フォスターは、ぴたっとはまってましたなあ。知的でクールで怖い物知らず。会長役のクリストファー・プラマー(まだ生きていたんですか、トラップ大佐)ほか、ちょっとしか出てこない、人質役の人たちも、みんな個性的で面白かったな。脇役がいい感じやった。そう、脇役がいい映画はいい。

(2006/6/19)

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ハウルの動く城(2004年・スタジオジブリ)

1ヶ月以上ぶりに映画の話。しかもテレビで見たのだな。今月はまったく映画館に行ってないのだな。面白そうなもの、お金を払っても観たいものがなかなか観られないのだな。近くの映画館でやってくれなかったりしてね。

で、「ハウルの動く城」ですけどね。2004年の大ヒット作やね。どんなもんか、あんまり期待しないで観たんやけど。見事にその少ない期待も下回ってくれました。

多くの人が言ってるらしい。分かりにくい話やと。確かに分かりにくい。何が何やら。だいたいなんで主人公のソフィが90歳の老婆になる呪いをかけられるのか。その呪いをかけた「荒れ地の魔女」とソフィ、それと題名のハウルの、この3者の関係で話が進んでいくのだろう、そして魔女とハウルの戦いへ・・・・行かない。なにしろ荒れ地の魔女は呪いをかけたけど、呪いの解き方を知らない。そのうえ、国王の黒幕になってる魔女サリマンに魔力を奪われて、ただのおばあさんになってしまう。そしたらサリマンとハウルの戦いへ?・・・・行きそうで行かない。あ、一瞬戦う、というかハウルが襲われるけど逃げ出してちゃんちゃん。

ううむ。今まで観た宮崎アニメの中でも、出色の出来の悪さやな。なにしろそれぞれのキャラクターがはっきりせえへんので、最後まで誰が誰の味方か敵か、よおわからんのだな。なんかねえ、あの巨大な「動く城」に、宮崎監督自らがほんろうされてしまったようであるよ。動く城を動かしきれなかった。かな。持て余してしまった?

ただの恋愛ファンタジーなら(ソフィとハウルの)それでも面白かったと思うのに、その上に戦争というものを押し込んでしまったために、どれも中途半端な印象になってしまったな。肝心の動く城も、「千と千尋の神隠し」の湯屋を観た後では、どうも二番煎じのような感じしかしない。巨大戦艦も同様。飛行機械もそう。今まで観たものを越えられない。ああ、どうしましょう。

なんかいろんなものを詰め込みすぎて、収拾がつかなくなった状態やね。それぞれの絵はきれいなんやけど、それだけで2時間は辛すぎる。「千と千尋」もしんどかったのに。まあ、あれは単純なファンタジーとして観られたからなあ。でも「ハウル」はねえ。

(2006/7/26)

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